テクニカル指標には、順張りに有効なトレンド系指標と、買われ過ぎ売られ過ぎを判断する逆張りに有効なオシレーター系指標がある。
グランビルの法則の買いパターン1は、下降トレンドにあったローソク足が上昇に転じ、横向き又は上向きになった移動平均線を上抜けること。トレンド系順張り。
グランビルの法則の買いパターン2は、移動平均線が上向きかつローソク足が移動平均線を一度下抜けて再度上抜けること。トレンド系順張り。
グランビルの法則の買いパターン3は、上昇中の移動平均線に向かって一時的に株価が下がり、移動平均線を下抜けることなく反発して再度上昇すること。トレンド系順張り。
グランビルの法則の買いパターン4は、移動平均線が下向きかつ、ローソク足が急落すること。トレンド系逆張り。
グランビルの法則の売りパターン1は、上昇トレンドにあったローソク足が下落に転じ、横向き又は下向きになった移動平均線を下抜けること。トレンド系順張り。
グランビルの法則の売りパターン2は、移動平均線が下向きかつローソク足が移動平均線を一度上抜けて再度下抜けること。トレンド系順張り。
グランビルの法則の売りパターン3は、下降中の移動平均線に向かって一時的に株価が上がり、移動平均線を上抜けることなる反発して再度下落すること。トレンド系順張り。
グランビルの法則の売りパターン4は、移動平均線が上向きかつ、ローソク足が急騰すること。トレンド系逆張り。移動平均線に近づいたら利確させる。トレンド系逆張り。
移動平均線には、単純移動平均線(SMA:Simple Moving Average)と、直近の株価の比重を大きくする指数平滑移動平均線(EMA:Exponential Moving Average)及び加重移動平均線(WMA:Weighted Moving Average)とがある。WMA→EMA→SMAの順に直近の値動きに敏感に反応する。
ゴールデンクロスとは、移動平均線の短期線と長期線とが上向きかつ短期線が長期線を上抜けること。デッドクロスは、短期線と長期線とが下向きかつ短期線が長期線を下抜けること。トレンド系順張り。
パーフェクトオーダーとは、上昇トレンドにおいて移動平均線が上から短期線、中期線、長期線の順に並ぶこと。下降トレンドにおいては移動平均線が上から長期線、中期線、短期線の順に並ぶこと。トレンド系順張り。
移動平均乖離率が一定以上になると株価が移動平均線に向かっても戻す動きが発生する傾向にある。オシレーター系逆張り。
ストキャスティクスには、%Kとそれを移動平均化した%Dの2本のラインを使うファスト・ストキャスティクスと、%Dとその移動平均線であるSD(Slow %D)の2本のラインを使うスロー・ストキャスティクスとがあり、前者はダマシが多いので一般にはスロー・ストキャスティクスが用いられる。%Dが20%以上で売られ過ぎ、%Dが80%以上で買われ過ぎと判断。%Dが80%以上でダブルトップを形成したら売りサイン、20%以下でダブルボトムを形成したら買いサイン。特に20%以下でSDを%Dが下から上へ突き抜けたら買いサイン、特に80%以上でSDを%Dが上から下に突き抜けたら売りサイン。オシレータ系逆張り。
RCI(Rank Correlation Index、順位相関係数)とは、日付と株価にそれぞれ順位を付け、両者の相関係数をグラフ化したもの。70〜80%以上で買われ過ぎ、-70〜-80%以下で売られ過ぎ。オシレーター系逆張り。
騰落レシオとは、一定の期間内(通常25日、5日の場合もある)の値上がり銘柄数を値下がり銘柄数で割ったもの。値上がり銘柄数と値下がり銘柄数とが同じであれば100%になる。70%(又は80%)を下回ると売られ過ぎ、120%(又は110%)を超えると買われ過ぎと判断。オシレーター系逆張り。
RSI(Relative Strength Index、相対力指数)は、期間中の値上がり幅の平均÷(値上がり幅の平均+値下がり幅の平均)で算出される。20〜30%を下回ると売られ過ぎ、70〜80%を上回ると買われ過ぎと判断。レンジ相場の時に有効であるがトレンドが出ているときには機能しづらい。
オシレーター系指標とローソク足の示す方向が逆行する状態をダイバージェンスといい、トレンド転換のサインとなる。
MACD(マックディー)は、短期EMA-長期EMAで算出される。一般的に短期EMAは12、長期EMAは26のパラメータが使用される。シグナル線はMACD線の移動平均線。0ラインより下でシグナル線をMACD線が上に突き抜ければ買いサイン、0ラインより上でシグナル線をMACD線が下に突き抜ければ売りサイン。オシレーター系順張り。
ダウ理論によれば、上昇トレンドとは、高値が更新されて安値が更新されない状態と定義されており、下降トレンドとは、安値が更新されて高値が更新されない状態と定義されている。
ダブルトップは、株価が大きく上昇した後にいったん下落し、再び前回上昇した株価近くまで上昇し、下落に転じたときのチャートパターン。株価が前回安値のネックラインを下抜けると売りサイン。ダブルボトムは、株価が大きく下落した後にいったん上昇し、再び前回下落した株価近くまで下落し、上昇に転じたときのチャートパターン。株価が前回高値のネックラインを上抜けると買いサイン。順張り。
三尊は、3つの山で構成されて真ん中の山が一番高い形状のチャートパターン。3つの山の間にできる2つの安値を結んだ線がネックラインとなり、これを下抜けると売りサイン。逆三尊は、3つの谷で構成されて真ん中の谷が一番低い形状のチャートパターン。3つの谷の間にできる2つの高値を結んだ線がネックラインとなり、これを上抜けると買いサイン。順張り。
三角保ち合いは、株価の変動が徐々に先細り、三角の形になるチャートパターン。①上昇と下降が均衡した二等辺三角形、②上辺が水平で下辺に傾斜がある三角形、③上辺に傾斜があり下辺が水平な三角形、の3つがある。②、③は、水平なラインを抜けると加速しやすく、②で水平な上辺を抜けた場合と、③で水平な下辺を抜けた場合とは、順張りのエントリーポイントに適している。順張り。
ウェッジは、三角保ち合いの派生であり、高値と安値が切り上げ(下げ)ながら先細るチャートパターン。上昇ウェッジは、安値と比較して高値の切り上げ幅が徐々に狭くなっているため売りサイン。下降ウェッジは、高値と比較して安値の切り上げ幅が小さくなているため買いサイン。順張り。
フラッグは、高値と安値とが平行に切り上げ(下げ)るチャートパターン。上昇フラッグは、最初に上昇トレンド(フラッグポール)が発生したのち右肩下がりのフラッグが発生して、上辺を株価がブレイクアウトすればトレンド継続として買いサイン。下降フラッグは、最初に下降トレンド(フラッグポール)が発生したのち右肩上がりのフラッグが発生して、下辺を株価がブレイクアウトすればトレンド継続として売りサイン。順張り。
ボックスは、株価が安値から水平に引いた支持線を下抜けず、高値から水平に引いた抵抗線を上抜けずに推移するチャートパターン。ボックス内での逆張りと、支持線・抵抗線のブレイクを狙った順張りとの2つの対応がある。
価格帯別出来高において、出来高が多い価格帯は、抵抗線・支持線になる。出来高が少ない価格帯は株価が早く動いて急騰・急落が起こりやすい。
即金規制とは、主に新規上場銘柄が上場初日に初値がつかなかった場合に、相場の加熱を防ぐ目的で、証券取引所が買付代金の即日徴収を命じる規制措。即金規制がかかった銘柄では、初値が付いた後に下落し、下がりきったところで横ばいになって、次第に翌日の即金規制解除を狙った買いが入り、上昇していくパターンがよくある。